会員通信 2004 Winter
2004年 冬号

  • 2004年01月15日


暖冬のお正月休み皆様いかがお過ごしだったでしょうか。
めっきり冷えてきた今日この頃、「会員通信・冬の号」をお届けします。

15年度総会蒲郡/三谷温泉 訪問後記 (11月7日)

前年度は沖縄で開催されほぼ南端での総会でしたが、前々年度の函館つまり北端に対し今回は愛知・蒲郡の三谷温泉での開催ですので、列島のほぼ中央あたりと言うことです。

三谷温泉は約1200年前ほど前に僧行基が発見したと伝えられる由緒ある温泉で、また、当地は三河湾国定公園に囲まれ風光明媚、「海の観光地」として愛知県下でも有名です。一年を通じて温暖で美しい海岸線はマリンスポーツのメッカとして人気があり、ヨット・ウィンドサーフィンなどでにぎわいそうです。

お風呂も露天風呂をはじめ、趣向を凝らした様々な湯が堪能できたので、さぞかし先生方も日頃のストレス解消になったのではないかと思っております。

総会では収支報告・役員選定等議事は無事承認され、団体所得補償保険の新特約検討のためのアンケート実施も決まりました。

新役員は、福岡の秋月先生が選任され現行役員に1名増の体制となりました。写真のように海沿いの温泉で、三谷駅を降りた途端に潮の香りがしたのが何故か懐かしくて印象的でした。

2004年 会員からのご挨拶

年賀状より

小川総合法律事務所

昨年は遠藤弁護士、青木弁護士をはじめ人材の拡充を図り、益々賑やかで一丸とした事務所となりました。本年は、この人材と機動力を生かして各種専門的ニーズにすばやくお応えできる事務所を目指します。本年もよろしくお願いします。

佐和法律事務所

寒中お見舞いより

法律事務所池永オフィス(池永 満・早苗)
昨年8月、早苗の母フミ子が91歳でふっと旅立ちました。今頃は先に逝った満の両親や早苗の父と一緒に曾孫の成長ぶりを肴に茶飲み話に花を咲かせていることでしょう。

そうした中で私達も、次世代へのバトンタッチを意識しながら従前の活動を集約し、手付かずの課題や関心事への取り組みに軸足を移して時期に入ります。満は4月から法科大学印(ロースクール)の実務教官として新しい法曹養成教育に参画する予定です。

2人で関わってきたNPO法人患者の権利オンブズマンも6月に創立5周年を迎えます。新たな5年に向けた歩みを、お互いの体力を考えながら多くのゴランティアの仲間と共に着実に進めたいと思います。
皆様も、どうぞ健康に留意して、お過ごしください。

今年もよろしく

君和田伸仁 東京法律事務所
昨年は「わが阪神タイガース」がめでたくリーグ優勝を果たしました。タイガースに声援を送り続けて二十数年、幾多の苦難にもめげず、「ひとつの道」を貫き通すことの喜びをかみしめた一年でした。

今年も頑張ります。(写真は10年間やり続けている日本労働弁護団の昨年の全国一斉リストラ・残業110番の時のものです。)

 

 

おすすめ本 From the reader in the wood

弁護士 堀 浩介 東京南部法律事務所

「窒息するオフィス、仕事に脅迫されるアメリカ人」 ジル・A・フレイザー 著 森岡孝二監訳/岩波新書 刊

アメリカは、1990年代は空前の好景気に沸き立って、株式も高騰し続けた。しかし、実際には、アメリカのホワイトカラー労働者は、90年代の好景気の恩恵を享受していないどころか、むしろ、それまで手にしていた労働条件(賃金、休日、医療保険、年金などの福利厚生等)を次々と奪われていったのである。

その大きな原因として、企業の経営者に対して短期で業績を上げるように迫る株式市場の圧力がある。短期的に巨大な利益をひねり出すことで、企業の業績を評価させ、株価の上昇をもたらすことが経営者の絶対的な目標とされるのである。本書ではこうした背景の下で、アメリカのホワイトカラー労働者がいかに厳しい攻撃にさらされているのかを豊富な実例を持って紹介している。

インターネットや電子メールの普及は仕事の洪水をもたらした。レイオフは益々当たり前のことになり、1995年から1997年の好況きにおいても、650万人が解雇されている。 失業者の40%は再就職後、給料が少なくなった。医療保険や年金制度を改悪し、給与水準を一気に引き下げるのが当たり前の現象になった。それでも労働者は正面から反対の声を上げられない。何か言えば、自分が真っ先にリストラの対象にされるかもしれない。日本の労働者の状況と大変に酷使しているが、これはアメリカの労働者の状況でもあるのだ。

本書は、労働者に対する適正な労働条件の保障こそが最終的には企業の繁栄をもたらすことを指摘し、その実現のために、まず労働者がライフスタイルを見直すこと、労働組合やインターネットを通じた運動に結集することの意義を明らかにする。投資家に対しては、企業が労働者に対して何をしているかに着目した投資行動を一般化すべきことを提言している。

ぜひ多くの方に本書を一読されることをお勧めしたい。

コラム

事務所だよりからの抜粋

新井 聡子 山本安志法律事務所

クローン人間作っていいの?

10月に愛知県松山市で、日弁連人権擁護大会が開催されました。私は、大会シンポジウムの一つ、「クローン人間作っていいの?先端医療技術と人間の尊厳ー」に実行委員として参加しました。
皆さんは、第三者の女性に子どもを生んでもらう代理出産をどう考えますか。手術で採取された体の組織がその後無断で研究に利用されたとしたら、どう思いますか。人間の受精卵を壊して研究利用したり、受精卵からクローン人間をも生み出しうるクローン胚を作ったりすることは許されると考えますか。

近年、先端医科学研究は急速に進歩しています。しかし、医師の患者・被験者に対する説明が十分でないことも多く、先端医療技術が適正に実施されているとは言いがたい状況にあります。また、前述のような問題は、仮に当該患者または被験者の承諾があったとしても倫理的に許されることなのかも議論しなければなりません。 シンポジウムでは、患者・被験者の権利はどのように保障されるべきか、また医療にかかわる科学技術の利用は何処まで許されるのか、さらにはそれらの技術が適正に実施されるためにはどうしたらよいのかを研究してきました。

もちろん、簡単に結論の出せる問題ではありません。しかし、私達が日常生活においてあまり意識しない問題(というより知らされていない問題)であるがゆえに、社会に問題提起をした上で、今後の議論を継続的に行うことが重要です。そこで、シンポジウムでは、被験者保護法の制定と、これらの問題の情報提供や市民参加型の議論の場を提供する機関・システムの創設を提言しました。

シンポジウムには、弁護士のほか地元の高校生が多数出席し、問題提起という初期の目的を十分達成できたものと思います。


!募集!

会員の皆様からの投稿を募集しています。
写真、エッセイ、論文、小説等々、本会員通信で表現できるものなら何でも結構です。
取扱代理店 株式会社 宏栄

編集部より

2004年、今年はどんな年になるのでしょうか。1月早々、火星にアメリカの生命探査機が着陸しました。ビッグニュースが飛び込んでくる可能性は十二分にあります。それから秋にはアテネオリンピックが開催されます。新しい日本のヒーロー、ヒロインが生まれるかもしれません。イラク問題は解決するでしょうか?・・・・・今年も会員通信をよろしくお願いいたします。

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